男性の方なら分かるであろう育休の壁。
職場の雰囲気や、収入面での不安。
わが子のため、奥さんのため育休を取りたいと思っているが、なかなかそれが出来ない。そんなモヤモヤを抱いているはずです。
現に私も同じようなことで悩みました。
その悩みを解決するためには夫婦ごとに違ってくるかと思います。
今回は育休を取るのには現状どんな悩みが存在しているのか紹介したいと思います。
育休に対しての職場の雰囲気
東京都の「男性の家事・育児参画状況実態調査」によると、未就学児を持つ男性に育児休業等を取得しなかった(または希望よりも取得した期間が短い)理由を聞くと、「職場が取得できる雰囲気ではなかったから」が43.4%ともっとも多いという調査結果になった。
この雰囲気というものはなんとも評価しにくいと言いますか、抽象的ですよね。
ですが、確実にその雰囲気は育休の促進の妨げにはなっています。
その原因は、今の会社の上層部にあたる人たちは育児に専念できなかった世代が担っているからではないかと思います。
男は「仕事をするのが当たり前」という価値観で生きてきた人に、「男が育児や家事をする」という価値観はなかなか受け入れにくいものがあると思います。
そんな会社の雰囲気の中「育休します」と宣言すると、どんな反応が待っていると思いますか?
「いやいや、世の中の流れは理解しているけど、君が抜けた穴をどう埋めればいいの?」「休んでるから給料は払わないよ?」
などという現実が待っています。
雰囲気と言うか、現実的に育休で休まれても会社側も厳しいのかもしれませんね。
育休期間の収入減の影響
上記であげた調査結果によると「育休取得中の収入減が家計に影響するから」という理由は第3位にランクインし26.4%でした。
約1/4が金銭面での不安をあげました。
先ほどの話にも出ましたが育休中は働いていないので会社側からは基本的に給料は支払われません。
育休できることは良いものの、収入減があるのでは易々休んでいられません。
国の制度で育休手当てというものがありますが、給料の5~7割程度しかもらえず申請に時間を要するため、ある程度の貯金がないと厳しいと思います。
これが育休を取りにくくしている原因ではないかと私は感じます。
それにお金を貯めてからじゃないと「子供を産めない」「結婚できない」といった要因にもなりえるでしょう。
お金の不安というものは計り知れません。
そういったところも国と企業とで連携して、なんとか出来ないものなんでしょうか。
職場に代替え要因がいない
先にあげた調査結果の第2位にランクインしたのが「職場に代替要員がいなかったから」というものでした。数値が36.8%。
第3位と順位が入れ替わっていますが、収入面のが気になる方が多いと思ったので上で説明しました。
この「職場に代替え要員がいないから」という理由は、企業側からしたら至極当たり前ですよね。
代替え要員がいるところの方が珍しい企業なのではないでしょうか。
会社に貢献しているからこそ、その代わりに給料をいただいているのです。その人がいなくなったら困るのは会社側。
折り合いとしては事前に育休をする時期を伝えることで、代わりの人を異動や契約社員として準備することが良いのではないでしょうか。
育休を希望通りに取得できた理由第1位は…
出来ない理由を羅列しましたが、中には育休を希望通りに取得した人もいます。
それは「職場が取得しやすい雰囲気だったから」で69.1%という結果に。
この調査結果によると、やはり職場の雰囲気はかなり重要な要素なんだなと感じました。
職場が取得しやすい環境を作ることで、金銭面や代替え要員の関係も工夫して対策できるのではないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は男性の現在の育休の壁を紹介しましたが、まだまだ日本は育休を取りにくい社会なんだなという印象を持ちました。
我々日本社会は、これから子育てをする方に、もっと育てやすい環境を提供することを、少子化対策の柱にしないといけませんね。